大会シンポジウム

専門職の少ない地域で「チーム学校」をどうつくるか

7月15日(日)13時40分~16時40分


 近年、我が国の学校現場を取り巻く状況が変化している。文部科学省の資料によると、義務教育期の児童・生徒数は減少しているが特別支援教育を受ける対象者は10年間で右肩上がりに増加している。この他に不登校の子どもの割合が20年間で約2倍に増加、学用品費等の援助を受ける割合も15年間で約2倍に増加している。また学校は、これまでの学校の役割に加えて、授業時数の増加、土曜日の活動、安全確保、保護者対応、学校開放など仕事が拡大し大部分の教員が仕事量や保護者の願いにどのように向き合い寄り添うべきか苦慮している。これらの課題を解決するために「チーム学校」が2015年の中央教育審議会にて答申された。これをうけて平成27年度は全国で900人の新たな定数措置、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置拡充、サポートスタッフの拡充が行われている。
 しかしながら全ての学校に教職員の拡充や専門スタッフが配置されているわけではない。広大な土地に町が点在し、人口減少が激しい北海道の各地域では、「チーム学校」を支えるための専門職が少なく、連携機関が近くに設置されていないという問題がある。これらの問題を解決したくとも思うように進んでいない現状がある。
 本シンポジウムでは、道東地区のケースから、北海道における地方に共通する課題を検討し、さらには都心部を含めた「チーム学校」自体の在り様の検討、「私たちが目指す北海道のチーム学校」の提起につながる議論をしていきたい。


<進行>
中根照子(現地実行委員会、釧路市立中央小学校)
<基調提案>
戸田竜也(現地実行委員会、北海道教育大学釧路校)

<話題提供>

(1)小林久美 氏(釧路市教育委員会スクールソーシャルワーカー)

 釧路市役所を退職後、釧路市教育委員会のスクールソーシャルワーカーとして勤務。福祉と教育の垣根や文化の違いを越えて専門職間の連携・協働を図り、複合する不利の連鎖をどのように食い止めるか。ご自身の実践に基づき提起していただきます。

   (2)今井一夫 氏(北海道公立学校スクールカウンセラー別海在住)

 別海町教育委員会教育支援センターふれあいるーむの嘱託職員の傍ら、北海道公立学校スクールカウンセラーとして根室管内の複数の学校に勤務。連携・協働できる専門職が限られる地域において、学校とスクールカウンセラーの関係の在り方を提起していただきます。

(3)兒玉沙綾 氏(北海道本別高校養護教諭)

 養護教諭の傍ら、特別支援教育コーディネーターにも従事。校外の専門職と連携・協働する「校内チーム」の形成に奮闘する。一人ひとり異なる学びの歴史と多様な生活環境をもつ青年たちと向き合いながら、その理解を基盤として「協働する大人」を学校内外にどのように形成するかを提起していただきます。


<指定討論>
間宮正幸(北海道臨床教育学会理事、共育の森学園)
戸田竜也(現地実行委員会、北海道教育大学釧路校)